ホンノムシ ~ 大人になっても、ファンタジー。~

こんにちは。ヒゲです。

タイムスリップ
透明人間
どこでもドア
空飛ぶ車
ピッチピチのボディスーツで家族写真

子どものころ、「21世紀」はそんなの当たり前になっていると思っていました。
しかし21世紀も11年目となる2012年1月、僕はセーターとコートとマフラーで着膨れしながら、
地上を走る満員電車に乗り、毎日だいたい遅刻ギリギリで出社、という日々が続いています。
嗚呼、タイムスリップもどこでもドアも空飛ぶ車も、いよいよ永遠の夢となってしまうのでしょうか。
それでも「ザ・21世紀」っぽいレトロなロマンは、いくつになっても忘れたくはないものです。

「もしマンガの世界に入るなら、どのマンガにする?」
先日友人たちと新年会を開いたときは、大の大人同士そんな話題で思いのほか盛り上がりました。
どうやら定番人気は大家族系「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」と、夢のハイテク系「ドラえもん」。
そのほか「ガンダム」「奇面組」「めぞん一刻」など、懐かしのアニメを挙げる人もちらほら。
みなさんはいかがでしょうか?入り込んでみたい世界って、ありますか?
ちなみに僕は昔からずっと「魔女の宅急便」です。魔女のキキにパンを届けてもらいたい。

さて、マンガの世界とは若干違いますが、
そんなファンタジー願望のある方は、ぜひこの一冊をどうぞ。

吉田篤弘(著)モナ・リザの背中
■ 吉田篤弘(著)モナ・リザの背中

五十歳を過ぎた主人公「先生」が、美術館で突然絵の中に迷い込んでしまう物語です。

・・・ってまるで絵本か児童書か?と思うぐらいのファンタジックな設定ですが、登場人物から風景まで実に
リアルに描写されているのが面白いところ。2次元の世界と3次元の世界を行き来する、真面目で少し頑固な
「先生」の大冒険。話芸のような味があり、これはまさに大人のためのファンタジー、と呼びたい一冊でした。

何を隠そう、著者の吉田篤弘さんは僕の一番好きな小説家なのですが、
「小説ってどんな世界でもつくれるんだなぁ」と実感させてくれた作家さんでもあります。
どうせ小説を読むなら、思いっきり違う世界へ行ってみたい!という方には、おすすめ度満点。

今週末は歌川国芳の浮世絵を観に行く予定です。
「もし絵の世界に入るなら、どの絵にする?」
一緒に行く友人には、そんな話題を振ってみようと思います。

それでは、また来週。(ヒゲ)


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